劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語見てきました
ネットの観測範囲で盛り上がりそうだったので、ささっと公開日に見に行ってきました
以下、
・少々のネタバレくらい大丈夫な人用
・見た人用
となってます。
今放映中のリトルバスターズ!リフレインに若干言及しますので気になる方はご留意ください
以下少々のネタバレくらい大丈夫な人用
大変すばらしいファンディスクでした。
RPGとかで、ラスボスを倒して世界は平和になりました。めでたしめでたし。でもテレビゲーム初期は俺達の戦いはこれからだぜとプレイを続けたものです。レベルカンスト、アイテムコンプ、タイムアタック。初回ではたどり着けなかったあそこには何があるんだろう?絶対倒せないイベントバトルのあいつを倒すとどうなるんだろう?
そういうプレイヤーの欲求に応えて、ゲーム制作側もクリア後の2周目以降のプレイを前提とした世界を実装していきます。裏ボスとか、強くてニューゲームとか、アイテムやイベントのコンプリートリストとか。
まどか☆マギカのシナリオの出自のエロゲでも、個別ヒロインとのハッピーエンドをすべてクリアすることで開放される真ルートという構成が出始め、「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」でブレイクします。
商業的に成功したゲームは続編が出るのが常ですが、エロゲは人気がキャラクターに依存するせいか、続編がヒロイン総入れ替えで人気イマイチだったりして、人気作はガチの続編ではなくスピンオフが出され、それらの多くはファンディスクを名乗ります。
普通のエロゲーはファンディスクで人気ヒロインとの関係を掘り下げるシナリオとなるのですが、いわゆる「シナリオがいい」と評されるループ構造がシナリオ本筋に大きく関わってくるタイプのエロゲは、ファンディスクで物語のループ構造がプレイヤーにとって既知なのを前提にメタ展開するシナリオを仕掛けてきます。
シナリオ本編を終え、物語構造が分かっているからこそ楽しめるハイコンテクストなシナリオ。まさしくファンのためのシナリオでありファンディスクです。
このジャンルで個人的に印象に残っているのが、と、ここに列挙するだけである種のネタバレになる気もしますが、まあいいか、Fate/hollow ataraxiaとか、智代アフターとか、ひぐらしのなく頃に礼 賽殺し編とか、リトルバスターズ!エクスタシーとか、マブラヴ ALTERED FABLEとか。
今回の劇場版まどか☆マギカ。スピンオフと言ってしまえばいいんですけど、エロゲ好きの感覚としてある、これは素晴らしいファンディスクだなあというのを伝えたくて、なんか長々と書いてしまいました。
以下見た人用
映画冒頭から魔法少女5人戦のチーム戦。まどかの長弓とマミのマスケット銃の遠距離ツーマンセルで敵を追い込み、さや杏の近接ツーマンセルで仕留める。ほむほむは時間圧縮でブースト
TVシリーズ前半見てた頃はOP見ながらこういうのを想像してたのですが、物語進んでいくうちに、あ、5人戦になった時点でバッドエンド確定ルートだと分かって諦めてましたが、この目で見れて嬉しいです
バスが見滝原から出られないというのもループものでは分かっちゃいるけど燃える描写。そいえばリトバスリフレインも6月20日から先に進まないところやってましたね。綺麗に終わるか楽しみです
マミv.s.ほむほむの、マスケット銃v.s.サブマシンガンってのは、僕は予想してなかったんですが、武器マニアからすると見たいカードだったのでしょう。マスケット銃なんて単発でノーライフリングノー命中率の火縄銃を魔法の力で戦列配置し集中砲火。単発?命中率低い?なにそれおいしいの攻撃に対し、科学の力でコンパクトに連射可能になったサブマシンガン。さらに時間ブースト付き。これは熱い。そして武器マニアの熱い解説が読みたい
TVシリーズのまどかが概念化するというラストは、ほむらによる時間ブーストが可能にしたとは言え、あのまどかにとっては1巡目の世界であり、14歳の少女にその決断を押し付けるのは酷ではないかという指摘を見たのですが、その点は虚淵先生も考えたようで、フェローが入る
「そんなほむらちゃんも耐えられない世界、わたしだったら泣いちゃうよ(うろ覚え)」
「私は止めるべきだった」
ワルプルギスの夜に敗れ、二人で円環の輪を抜け出す選択もあったことを思い出すほむら。しかし、その選択が本当にできるのか?という自問自答がまどかに銃口を向けて震えるシーンに集約されます
泣くね。泣いたね。
ラストの解釈がまだちょっとまとまらないんですが、概念化したまどかのことを知るほむらがたった一人で魔女化寸前で戦い抜くTVシリーズラストほど綺麗じゃないですが、このビターなラストのが魔法少女たちにも見ている僕らにも救いがあるんじゃないかなと思いました。
もう一度見に行きたい